オンラインフリースクール(中等部)のメリット・デメリット・選び方—本当にうちの子に合うの?

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「学校に行きたくない」「教室にいると不安になる」「勉強はしたいけど、今の環境では集中できない」——そう感じているお子さんと向き合う保護者の方に「オンラインフリースクール(中等部)」は新しい選択肢として注目されています。けれども、いざ検討を始めてみると、不安や疑問が浮かぶものです。

この記事では、オンラインフリースクール(中等部)のメリットとデメリットを整理しながら、どんな子どもに向いているのか、また選ぶ際に注意すべきポイントについても丁寧に解説します。

オンラインフリースクール(中等部)とは?

オンラインフリースクール(中等部)とは、主にインターネットを活用して、自宅など学校外で学ぶことができる新しい形の中等教育のことです。登校の義務がない(または少ない)ことから、従来の通学型学校に馴染めなかった子どもたちにとって、柔軟な学びの選択肢として広がりつつあります。

近年では、当校EuLa通信制中等部のように、メタバースを活用して学習空間を仮想上に設け、教員や仲間とリアルタイムでつながれる学び場も登場。
まったく新しい学校のかたちが広がりをみせています。

オンラインフリースクール(中等部)のメリット

1. 自分のペースで学べる

通信制では「基礎学力の定着」に特化した教材や、個人の進度に合わせたスケジュール管理が基本です。得意な教科は先取りし、苦手な分野はゆっくり取り組むなども可能で、子ども達のペースに合わせた学習体制を作ることができます。

2. 心身への負担が少ない

学校に通うこと自体が負担となっている子どもにとって、自宅で学べる環境は心の安定につながります。顔や声を出すことが苦手な子も、メタバース上の校舎などを利用している通信制の学校では、チャットやリアクションだけで参加できる仕組みが整っている場合もあります。

3. 特性に合わせた支援がある

発達障害や学習困難を抱える子どもたちには、心理的・学習的な専門支援が不可欠です。例えば、EuLa通信制中等部では、発達障害支援の専門スキルを持つ「SNEC®メソッド」に基づき、個別支援計画を作成し、担任チームが伴走します​。

4. 「好き」や「得意」を伸ばす探究型学習

学習のモチベーションが低い子も、自分の興味に関する「マイプロジェクト」形式の学び(例:AI、料理、科学実験など)に取り組むことで、学ぶ意欲が湧きやすくなります。

5. 多様な進路選択が可能

オンラインフリースクール(中等部)で学んだ後は、通信制高校やインターナショナルスクールなど、自由度の高い進路を選べる環境が整っています。「どこで学ぶか」よりも「どう学ぶか」に焦点をあてることができるのです。

オンラインフリースクール(中等部)のデメリット

1. 自己管理能力が求められるケースがある

通信制では、自らスケジュールを立て、学習を進める必要があります。サポート体制があるとはいえ、自己調整力が弱い場合、学習が停滞してしまうリスクもあります。
そこも踏まえたうえで、どうサポートしてくれるのか。どこまで伴走してくれるのかを見極める必要があります。

2. リアルな対人関係の育成が難しくなる可能性

人と直接会って関わる機会が少なくなるため、対人関係を築く機会が減ることもあります。
不登校の背景に「人間関係の苦手さ」がある場合、そこをどう支援していけるのかは、保護者にとっても課題となるでしょう。
EuLa通信制中等部のように、ソーシャルスキルトレーニングやリアルな交流イベントなどで補完しているカリキュラムもありますが、すべてのオンラインフリースクール(中等部)にあるわけではありません。
この部分での不安要素は個別相談や説明会で不安を話し、解消していくと良さそうです。

3. 進学や就職に対する不安

通信制=特別な環境という印象がまだ根強く、進学や就職で不利になるのでは?と心配される方もいます。ただし、EuLa通信制中等部のように附属高校があったり、大学進学まで見据えた一貫支援を行っている学校もあるため、サポート内容の確認は重要です​。

4. 費用負担がある

公立中学校と違い、オンラインフリースクール(中等部)には一定の費用が発生します。
入学金・月額費用などが必要になる場合が多いため、家庭の経済的負担も考慮すべき点です。
地方自治体の助成を受けることが出来る可能性もあります。またEuLa通信制中等部には特待生制度なども存在します。他の学習サービスでも同様にどこまで費用負担があるのか、優遇制度はあるのかなど、確認しておくと良いでしょう。

オンラインフリースクール(中等部)が向いている子とは?

オンラインでの学びが特にフィットしやすいのは、以下のような子どもたちです:

  • 学校の環境そのものが苦手な子
  • 集団行動がストレスになる子
  • 発達特性に合わせた配慮が必要な子
  • 興味が限定的で探究的な学びに向いている子
  • メンタルの安定を優先したい子

ただし、こうした子どもたちにも「関わってくれる大人の存在」は不可欠です。子どもだけで自立的に学べるようになるまでは、大人が寄り添い、学び方そのものを一緒に育んでいく必要があります。

オンラインフリースクール(中等部)を選ぶときのチェックポイント

  1. 支援体制がどこまで整っているか?
    • 発達障害や不登校への理解があるか
    • 面談や個別サポートの頻度は十分か
  2. 学習面の仕組みはわかりやすいか?
    • 教科のカリキュラム
    • 授業の質と教材の使いやすさ
  3. 子どもが「楽しい」と思える仕掛けがあるか?
    • マイプロジェクト、探究学習、イベントなどの参加型企画
  4. 卒業後の進路サポートがあるか?
    • 高校や大学への接続支援
    • キャリア教育や職業体験の有無
  5. 費用が家庭の状況に合っているか?
    • 学費の内訳や返金制度、奨学金制度の有無

一緒に選び、一緒に育てる「学び方」

オンラインフリースクール(中等部)は「最後の手段」ではなく、「よりその子に合う学び方を選ぶための新しい入口」です。
学校という枠組みに収まりきらない子どもたちが、自分らしく学ぶための道がここにあります。

なので向き不向きがあるのも事実。オンラインフリースクール(中等部)は魔法のように救ってくれる学び場ではありません。
だからこそ、保護者も一緒になって、試行錯誤を続けながら「学び方」を一緒に育てていくことが求められます。

「本当にうちの子に合うのか?」——その問いの答えは、すぐには出ないかもしれません。
それでも、子ども自身が「ここならやってみたい」と思える瞬間が来たとき、それがオンラインフリースクール(中等部)を選ぶ最良のタイミングなのかもしれません。

オンラインフリースクール(通信制中等部)校こそが不登校中学生の増加を食い止める最終手段だという方がいます。
海外には、単位制の通信制中学校があります。
日本国内には、まだ通信制(教育課程の)中学は認められていません。

EuLa通信制中等部は、在籍する中学はありながらも足が遠ざかっている生徒の学習保障をするために生まれた通信制中等部(一般的な解釈としては、オンラインフリースクール)です。

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