【ゆうらリズム】上から目線、その正体

親や教育者が、子どもたちに接するとき、自分の長所と子どもたちの短所、苦手を見比べてものを言っていないか。
自らの成功体験から、子どもたちの失敗体験を見下ろしてものを言っていないか。
そもそも自分の知識と経験に依拠しすぎてはいないか。
「知識理解、出題者が求める正解を導き出す技能」が主たる学力の観点だった時代は過ぎた。
1.個別の知識・技能 = knowledge(ナレッジ)
2.思考力・判断力・表現力等 = intelligence(インテリジェンス)
3.学びに向かう力・人間性等 = mind(マインド)
われわれ大人が、勉強、学力と称して、学校で受けた教育と、今は違う。
1.の知識・技能が学力だと多くの大人がいまだ考えている。
旧い教育観のよろいを脱ぎ捨てるのは大人の使命だ。
ときに立ち止まって、自分の短所と相手の長所に思いを馳せるべきではないか。
「支援と伴走」こそ、われわれが目指す共育、と言いながら、ついつい自己愛が頭をもたげてしまう。
先に生まれたから先生なのではなく、先に生きていくから先生なのである。
“自分の長所から相手の短所を見ていないか”
この言葉に出会うまでに、私はいかに虚勢を張っていたことか。
いかに愚かな生き物だったか。
私は随分と遠回りして、人生の大半を無駄にしてきたように思う。